照心洗心録

安岡正篤、中村天風などから学んだことをまとめています。

2023-04-01から1ヶ月間の記事一覧

25.木の五衰

「人生のことは、これを要約すればこの『省』の字に尽きるといってもよい」 安岡正篤 植物が衰えていく様子を観察し、それを人間に当てはめて考えれば、人間がどのように衰えていくのかがわかります。 植物が衰えていく要因は、懐の蒸れ、裾上がり、末枯れ、…

24. 人間と植物

「自然を深く観察しなさい、そうすればすべてのことがよく理解できるようになるでしょう」 アルベルト・アインシュタイン 植物がエネルギーを生み出すためには、水と日光と二酸化炭素が必要です。 また土壌から栄養素を取り込むことも、成長するために必要に…

23.死生感

「人間は火のついた線香じゃ。それに気がつけば誰でも何時かは発奮する気になるじゃろう。老若誠に一瞬の間じゃ、気を許すな」 頭山満 人生は一度きりで、かけがえのないものです。 何があろうと、人生が二度繰り返されることはありまさん。 当たり前のこと…

22. 意志と至誠

「人間は魂さえ磨いて居ればよい。ほかに何も考えることはいらん。国も人も魂じゃ。魂の無い国、魂の無い人は国でも人でもない」 頭山満 人生山あり谷ありで、生きていれば必ず困難に直面します。 そして、逆境に置かれたときにその人の本性があらわれます。…

21. 万物の理

「一理に達すれば万法に通ず」宮本武蔵「五輪書」 この世の万物は、目に見えない粒子が集まってできていて、その目に見えない粒子は一つの大きなエネルギーから生まれました。 だから、万物は同じ材料でつくられていて、共通の法則を持っています。 人間の体…

20. 無と空

「自分だけ大事にしようとすると、怒りや悲しみがわいてくるのです」 釈迦 無から宇宙が誕生したように、無とは完全なゼロではなく、有に変わる可能性を秘めています。 この世界に完全なる無というものは存在しません。 無は一見するとゼロのようですが、プ…

19. 陰陽相対(待)性原理

「すべての有限なものは、内在的な矛盾と自己否定を通して自分自身を止揚するものである」 ヘーゲル 儒教の経書の一つである「易経」を参考に、宇宙の成り立ちについて考えてみましょう。 宇宙が始まる前は、プラスとマイナスのエネルギーが相殺し合っている…